ISOとはスイスのジュネーブに本拠地がある国際標準化機構ISO(正式名称「International Organization for Standardization」)の略称です。
ISOは国際的な標準規格を制定することを主な活動としており、このISOが定める国際的な標準規格をISO規格といいます。
本記事ではこのISO規格や認証制度とマネジメントシステム、身近にあるISOから取得方法まで図解を交えて分かりやすく解説します。
「会社でISO認証取らなければいけなくなったけど、どれくらい審査するの?」
「ISOって難しい上に、業務で忙しいなかでもできるの?」等、
非常に多くの方がISO認証取得に対する疑問のお声が多数寄せられています。
そのようにお困りの皆様へ向けて当コラムでは、ISO認証取得の為の準備から、審査までの一連の流れをご説明いたします。
ISO認証取得は1回審査を通るだけでは、認証が永続するものではございません。
取得後もISO認証を維持するために毎年1回の審査(維持審査)を行い、3年目で認証の更新の為の審査(更新審査)を受ける必要があります。
初めての認証取得の際は「初回審査」を実施します。
初回審査は第1段階審査で・マネジメントシステム(仕組み)の構築が出来ているか・ISOの規格が要求する文書・記録類が存在するのかなどの確認を行い、第2段階審査で・会社が作成したマニュアルはISO規格に沿っているのか・マニュアル通りの運用が出来ているのか・その結果有効的な運用ができているのか等の確認を行います。
そのため、初回審査では2回の審査を行い、第1段階審査が通れば、第2段階へ進むことができ、第2段階審査の結果、不適合のない運用が出来ていれば、認定機関へ認証書発行の推薦をする流れとなります。
維持審査(サーベイランス審査)は認証書発行後の1年後、2年後に行われる審査のことです。
初回審査と何が違うのかというと、1年ごとにISOマネジメントシステムの構築が継続して問題ない状態を保つことが出来ているのか部分的に確認する審査となります。
そのため、認証書の発行が新たにされることはなく、審査自体も1回のみとなります。
初回審査から3年後に「更新審査」を行います。
初回審査とは違い1回の審査で終了します。
更新審査では・ISOが適切に運用され、認証登録に適合した状態とされているか・更新期間(有効期限)の間に発生した新たな課題・問題を放置することなく、継続的な改善が行われているかなどを確認します。
維持審査とは違い、過去3年間の運用状況全てが対象となるため、審査員数・審査工数は増えます。
更新審査終了後には新たに認証書が発行される形となります。
その翌年からはまた維持審査を2年間実施したのちに更新審査をするといった流れとなります。
会社ごとの業務内容や拠点数、従業員数などによって審査にかかる日数は変動します。
全ての審査が1日で終わるというわけではありません。
認証取得する際にやるべきこととして、まずは認証範囲を決めなければなりません。
認証範囲とは会社の全てをISOの認証取得するのか、又は会社の一部分(限られた業務、部署、各事業所等)だけで認証取得するのかどの範囲でISO認証したいのかを決める工程が必要となります。
申し込みをする際は、会社で決められた認証範囲で審査日数がどれだけ必要かについてはISOの国際的な審査ルールに基づいて審査機関で決定されます。
認証範囲の規模によっては審査が1日で終了又は、数日間かかる場合などの違いがあります。
ISOマネジメントシステムを構築する作業が必要となります。
ISOの規格の種類によってやることは多少変わってきますが、ISO認証取得の為に大きく業務を変える必要は全くございません。いま行っている業務をISOの規格に沿って当てはめていく作業をするだけです。
そこで、足りないルール、業務、文書、記録等を増やすのか、ISOの規格に沿った上で必要のない余分な業務を失くすのかについて決定していくことが求められます
ISOの規格内容は難しく書かれており、何をしたらよいのか分からないといった事もあると思います。
そんな方には、ISOの認証取得をサポートするためのコンサルタント会社も幅広く存在していますので、コンサルタント会社を活用されるとスムーズな準備を進めることができ、審査機関によっては、コンサルタントの審査同席を認められているところもございますので、比較的短期間で全く未知の状態からでも万全な体制で審査に望むことは可能です。
ここまでISO審査までの流れについてご説明させていただきましたが、
当コラムをお読みいただき少しでもお悩みの事業者様のお役に立てることが出来れば幸いです。